ベトナムウェディングマーケット

2013年04月10日 10:19

 

人口約8700万人、29歳以下が人口の半分以上を占めるベトナムでは、ローカル企業を中心にブライダルビジネスが本格化してきている。

経済の中心ホーチミン市に主眼を 置いて、ベトナムのブライダル業の最近の動向について概観する。 

 

最近のベトナムウェディングマーケット動向

ベトナムの婚姻組数は毎年約50万組に上る。ホーチミンは約13万組。

国民の平均年齢が27歳、平均結婚年齢も20-24歳であり、年々その数は増え続けている。 

 

ベトナムのブライダル市場の特徴

ベトナムのブライダル習慣・市場には、以下のような特徴がある。 

 

・ ベトナムの結婚式の特徴は、カップルそれぞれの家で挙式を挙げることである。カップルは伝統的な結婚式をそれぞれの家で挙げてから、

披露宴会場にてパーティーを行う。地方から出てきた場合や家に呼べない場合は、式を行うことのできる会場を借りて挙式を執り行う。 

 

・ 披露宴・披露パーティー平均合計金額は約5000ドル(料飲、装花、ドレスなど)。コースは平均で約3,000,000,VND/1テーブル(10名)、

その他司会やダンスや生演奏、飲み物、ウェルカムボード、新郎新婦衣装、引き出物などは別途カップルがコーディネートする。

式場毎にそれぞれの商材を紹介してもらうことも可能で、会場によってはパッケージで紹介をするところも出てきている。

最近ではオリジナルなテーマを設定し、それに合わせた提案とコーディネートをしてくれるウェディングプランナーも人気が出てきている。(表1参照) 

 

・ 披露宴・披露パーティーの招待客人数の平均は約300人(ハノイの場合は約500人)で、概ね横ばいで推移している

 

・ 結婚にかける費用(特に装花、装飾、招待状など)は高水準で推移。1人あたりの費用も増加し、「結婚式へのこだわり」志向は強まっている。

 

・ 挙式や披露宴においては、両親の意見も大きく、会場やメニューの選択だけでなく、招待客も両親の関係性で招待する場合も多い。 

 

・ ベトナムではほとんどのカップルが前撮り撮影を行い、写真アルバムを作成する。スタジオでの撮影に加えて、様々なロケーションにて撮影する場合も多い。

38着ほどドレスを着替え、ヘアメイクもそれに合わせ、1日がかりで撮影を行う。ここ数年で撮影ロケーションなど、前撮りの形態が多様化してきている。 

 

・ 結婚準備の情報メディアとしては、marry.vn、 codauchure.vn.comcuoihoivietnam.comtraucau.vnなどがある。

有料雑誌を発行しているのはmarry.vnであり、2009年よりサービスを開始しポータルサイトへのアクセスを集めている。

2011年にサービスを開始したcodauhure.com.vnは、無料フリーペーパーを各場所に設置し、

wedding plannerとして無料でカップルの結婚準備の相談にのるサービス等を展開している。 

 

 

 

中国と類似の可能性

ベトナムよりも先に発展した中華圏の隣国・中国を例にとる。 

中国では、毎年800万人が結婚し、ブライダル産業の売上高は54000億円にも達する(GNPの約2.5%に相当)。

一人っ子世代が結婚適齢期にさしかかり、生活水準の向上・両家庭からの援助によって消費力を増加させるとともに、

結婚に対する考え方も、かつての簡単・節約型から個性・流行追求型に変化してきている。

 

こうした変化を背景に、中国では現在、結婚に直接又は間接的に関係するブライダル産業が60種類以上あると言われる。

 

その中の代表的な業種として、記念アルバム・ビデオ等の制作、ブライダルプランの立案、結婚式場、ドレスの制作・販売、新婚旅行の企画・実施などが挙げられる。

日系企業の進出も多く見られる。 

 

ベトナムも、中国ほどの規模はないながらも、生活水準の向上や少子化傾向から、前述のように「結婚式へのこだわり」志向は強まっており、

中国と類似の市場に発展する可能性は考えられる。 

 

主な企業、進出形態

現状のベトナムにおいては、中国ほどではないにしても、ブライダル関係のビジネスを行う企業は種々存在する。

結婚式場、写真スタジオ、ドレスショップを中心に、主な企業は表2のとおりである。 

 

なお、ベトナムでは、ブライダル業界でビジネスを行っている企業のほとんどがローカル企業だというのが実態である。

また、95%が独資でありその70%は家族や近しい関係者で株主構成されている。 

 

規制関係

結婚式場や写真スタジオなどブライダル業界では、飲食店などと同様、WTO加盟後も外資規制に曖昧な部分がある。 

そのような中、ビジネスの実態としては、独資や合弁といった方法ではなく、ベトナム人オーナーのローカル企業として店を所有し、

外国企業は運営を行い、資本は入れず貸付と人の提供のみ行うといった形態がよく見受けられる。